2016年10月1日から、国際郵便の発送方法が一つ追加されると発表がありました。
その名も「国際eパケット ライト」、eパケライト!
ついに全国の郵便局で引き受けスタートとなった国際eパケットライトについて、詳細とそのほかの発送方法との違いを比較しました。ご参考まで
国際eパケットライトとは
追跡サービス付きで、受取人のポストへ配達される 国際発送の方法
- 受取人の「受領印」は無し
- 送達方法は「SAL便扱い」
- 重量は「2kg」まで
- 大きさは、小型包装物と同じ(3辺が90cm以内など)
- 割引無し、損害賠償無し
とまあ、こんな配送方法です。
試行範囲があります
国際eパケットライトの試行範囲
対象国:6か国(米国、香港、韓国、シンガポール、ベトナム、ニュージーランド)
引受局:東京都内の22局(新宿、中野北、成城、東京国際、杉並南、本郷、神田、上野、浅草、豊島、大森、渋谷、世田谷、板橋、中野、日本橋、千歳、赤坂、葛西、麹町、足立及び東京多摩郵便局)
対象国 範囲は「順次拡大の予定」とのこと。
2017年10月1日からの最新版 対象国一覧(New!9月6日更新)
地帯 | 国・地域 |
第1地帯 | 大韓民国、台湾、中間人民共和国、フィリピン、香港、インドネシア、シンガポール、タイ、ベトナム、マレーシア |
第2地帯 | オーストラリア、ニュージーランド、アメリカ合衆国、カナダ、メキシコ、イスラエル、トルコ、アイルランド、イタリア、英国、オーストリア、オランダ、ギリシャ、スイス、スウェーデン、スペイン、デンマーク、ドイツ、ノルウェー、ハンガリー、フィンランド、フランス、ベルギー、ポーランド、ポルトガル、ロシア |
第3地帯 | ブラジル |
計 37カ国
2018年1月1日から取り扱い国がさらに拡大されます。
2018年1月1日から新たに2カ国・地域(インド及びマカオ)の取り扱いが開始されます。
計 39か国(地域)
補足情報:
参考:カナダやオーストラリアなどの「相手国に入ると追跡できない国」は、通常のSAL書留や国際eパケットの発送と同じで追跡が途切れます。申し訳ございません。「途切れない」が正解です!
頂いた情報によると「到着済み」までデータ入力されるそうです!
参考2:相手国の郵便局リンクより直接追跡する場合 ⇒ 海外の郵便局リンク
eパケライトは追跡付きのSAL
上記をまとめると、小型包装物SAL便の書留付きから、サイン受領、割引、損害賠償を無くした感じなので、追跡付きのSALですね。書留ではなく、国際特定記録になる所がポイントでしょうか。
特定記録ルールから行くと、不着時には補償こそありませんが調査請求による調査は可能かと思われます。「届けましたよ」と言われたら終わりな気もするのですが、詳しくは郵便局へ直接お問合せください。そして可否を教えてください 😉
参考3:2017年10月1日に国際郵便約款も更新されていますので、国際特定記録の詳細については次のリンクから確認可能です
国際eパケットライトの提供に関する国際郵便約款の変更の認可(総務省サイトへ)
"事故"があった際の返還料金は、差出の際に支払われた郵便物の料金(送料)及び国際特定記録料(370円)みたいです。
eパケットライトと国際eパケットとの違いは?
- eパケットライト:国際特定記録付きの小型包装物SAL便
- 国際eパケット:書留付き小型包装物の航空便
国によって少し扱いが異なる部分がありますが、eパケットライトと通常の国際eパケットとの違いは次のようになります。
追跡 | 送達方法 | 事故補償 | |
eパケットライト | 〇(国際特定記録) | SAL | 無し |
国際eパケット | 〇(書留) | 航空便 | 有り(6000円まで) |
サイン不要のポスト投函配達となり、SAL便なので航空便の通常eパケットよりも仕組み上、少し遅く配達される可能性があるのがeパケットライトです。
気になる料金帯をSALや通常のeパケットと比較してみます。
SAL 書留付きとの料金比較(最新版)
現在のSAL書留料金と比較してみました。
重量区分が完全一致ではない所もあり、第2地帯だけの比較です。第1地帯と、第3地帯は実際の料金表よりご確認ください。
もっと詳しく!送料の徹底比較リストを作成しました
送りたい国と荷物の重さで、eパケライト含む5つの発送方法で送料比較しています。割引面も書いているので、取りこぼしも防げます。
- 郵便局から発送する際の1個あたりに必要な発送料金
- 書留(410円)や、国際特定記録(370円)の値段も含む単価
参考:第2地帯はアメリカやヨーロッパ、ロシアなど(オセアニア、北米、中米、中近東、ヨーロッパ)
SAL書留付きとの料金比較表
重量 (g) | 小型包装物SAL 書留 | 重量 | 国際eパケット ライト | SALとの差額 |
100 | 590 | 100 g | 550 | 40 円 |
200 | 690 | 200 g | 620 | 70 円 |
300 | 790 | 300 g | 690 | 100 円 |
400 | 890 | 400 g | 780 | 110 円 |
500 | 990 | 500 g | 870 | 120 円 |
600 | 1090 | 600 g | 960 | 130 円 |
700 | 1190 | 700 g | 1,050 | 140 円 |
800 | 1290 | 800 g | 1,140 | 150 円 |
900 | 1390 | 900 g | 1,230 | 160 円 |
1000 | 1490 | 1000 g | 1,320 | 170 円 |
1100 | 1590 | 1250 g | 1,590 | |
1200 | 1690 | 100円 | ||
1300 | 1790 | 1500 g | 1,860 | |
1400 | 1890 | |||
1500 | 1990 | 130 円 | ||
1600 | 2090 | 1750 g | 2,130 | |
1700 | 2190 | 60 円 | ||
1800 | 2290 | 2000 g | 2,400 | |
1900 | 2390 | |||
2000 | 2490 | 90 円 |
ついでにライトではない「通常の国際eパケット」との比較も
国際eパケットとeパケライトとの料金比較表
重量 (g) | 国際eパケット | 重量 (g) | 国際eパケット ライト | 国際eパケットとの差額 |
100 | 635 | 100 g | 550 | 85 円 |
150 | 710 | 200 g | 620 | |
200 | 785 | 165 円 | ||
250 | 860 | 300 g | 690 | |
300 | 935 | 245 円 | ||
400 | 1085 | 400 g | 780 | 305 円 |
500 | 1235 | 500 g | 870 | 365 円 |
600 | 1385 | 600 g | 960 | 425 円 |
700 | 1535 | 700 g | 1,050 | 485 円 |
800 | 1685 | 800 g | 1,140 | 545 円 |
900 | 1835 | 900 g | 1,230 | 605 円 |
1000 | 1985 | 1000 g | 1,320 | 665 円 |
1250 | 2255 | 1250 g | 1,590 | 665 円 |
1500 | 2525 | 1500 g | 1,860 | 665 円 |
1750 | 2795 | 1750 g | 2,130 | 665 円 |
2000 | 3065 | 2000 g | 2,400 | 665 円 |
こんな感じでした。
ごめんなさい、EMSとはサービスの質が違いすぎて料金比較などできませんぜ!
国際eパケットライトを発送する方法
ついに全国の郵便局より発送する事が可能となった国際eパケットライトですが、発送するためには事前の準備が必要です。
まとめ
追跡付きの安価な国際発送となりますので、これからは安い商品でも泣き寝入りすることが少なくなるかもしれません!

あくまでSAL扱いなので、対象国は増えましたが送る国は選びたいところ。あとは損害賠償もありませんので、数百円の差額をケチるなら・・というイメージです。
まとめると次のような場合に使ってみると良いかもしれません。
- SAL(書留無し)で送っていた商品に追跡を付けたい場合
- 補償がいらない商品だけど追跡が欲しかった場合
- SALの書留付きで送っていた場合(料金が安くなる※1)
国際eパケットライトは「追跡」が欲しい場合の選択肢でしょう!
※1補足:1300g以上の重量物の場合、一部SAL書留の方が安い場合があります。参考:SAL書留付きとの料金比較表
余談
懸念するところは、SAL書留の値上げ。この値段設定だと例えば 1800gの商品をSAL書留で送る場合、今現在は「2290円」なのですが、eパケライトで送る場合、2000gの区分となり料金が2400円です。書留付きの方を安く送れることになってしまいます。
コレをスルーする郵便局だとは思いません。
SAL書留が値上げされる布石のようにも思えてきますが、どうなんでしょう。間違いないのはEMSを大量に出すのが一番いいですね。eパケットオンリーだった人などは朗報ではないでしょうか。
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