これからの「正義」の話をしよう を読んだが、分からない。オメラスから去った人はどこにいく

投稿日:2019年5月24日
更新日:

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これからの「正義」の話をしよう いまを生き延びるための哲学

  • マイケル・サンデル著

約10年前のベストセラーです。10年前は狩りで荒れくれていたので、僕の過去にサンデルおらず。紆余曲折を経て、人生にマイケル・サンデルついに降り立ちました。

全10章で345ページ。
たいへん面白く合間合間で手を取り2日で読了。

読み進めるにあたり、ある程度の「知識」が人によっては必要かなと思います。話題がアメリカ向けかつ、5章のカントからクセが強く斜め読みになったからです。やさしく書いてあるこの本にカントの事前知識を求めるジレンマ。

そんな僕のように学が足りない人も、そうでない方もいる多元社会、相容れない中でも「善」の探求で積極的に交わっていこうぜ!と言いたい本だと解釈しました。結果的にピンと来ていないので、これから2巡目へ。その前に今の感想を書き残す。

薦めない or 薦めたい人

  • この本から何か指針を得ようとする人にはおすすめしない。
  • 世の何かに疑問を持ったり、広い視点を持ちたいという感情がある方には勧めたい。琴線に触れる何かはあると思うし、僕はそれを肯定する。

大枠の理解、サンデル教授の言いたいこと

着地として「コミュニタリアンという共同体主義を勧めるよ」という本

道徳が絡むジレンマに対し、正義ってなんだと思う?から始まり

  • 「最大幸福」の穴
  • 「自由」の穴

それぞれを突いて、上に書いた「共通善の探求のため積極的に交わっていこう!」の着地が「コミュニタリアン」だと理解しました。

そういう点から、穴は分かったが、答えがない所のもどかしさを感じる読後感あります。それぞれの人に与えられたカードを使って、コミュニティに対する責任を果たす諦めない生き方の推進で終わる。

手に取った理由に対し、悪かった点・良かった点

悪かった点

僕は責任を諦めたので、指針が欲しくて手に取ってみたが答えがなかった。

考えさせられる~はお腹いっぱいで、考えて分からない答えに触れる何かが欲しかった。いや答えはあった、それは共通善を積極的に見つけよう!だったので、読んだ後に結局のところ今の僕と考え方が違うのを受け入れられないのかも、です。

良かった点

この本の良い所は、複数の視点で見ているところ、それを公に考えるべきと示しているところ

だから、「読んでみてね」と広めることに「利己以上の意味があるんだ」と自分を肯定し易い。拡散させやすい本という認識。

10年前の日本でベストセラーになったのもいい意味でも悪い意味でも、そういうところはあると考える。でも大事なのは、一部の内容に共感を覚えるのではなく、複数の視点で見て話し合おうと言うところに行かなければならない。10年後の今、日本にその効果があったかは疑問を感じる。世界は閉じ始めてるし。

そんなに人は強いのかね?

人々を、物事を、多角面から見よう!は理解できるし、同意する。

道徳は人の普遍性でなく、人との共感から生まれる(共通善)だとして、共同体は全然いい。推進オッケー。

上記理解で合ってるなら「共同体主義をとても良い」と僕は思う。

だが現代人の選択に触れるのが実際の所で「最大幸福」と「自由」であり、より顕在化して人同士やコミュニティ同士が離れてく道徳に向かってると感じる今、飛んでくる矢を跳ね除け、立ち上がる必要エネルギー量に対して生きるを選ばせる重さがしんどい。それをアリストテレスに言わせれば責任なんじゃと示す。

責任放棄した個人を自由とし、最大幸福は道徳がないと言う。アリストテレスが本質的には奴隷制を肯定できなかったは分かったが、奴隷制が無くなったのに何年かかったか。自分の周りでの立ち位置を知って、作って、積極的に話し合おうで終わるのにモヤモヤしたので、2周目を読んでみる。

理解が正しいなら、3週目、4週目を読んで、きっと10年後の今も同じことを言い続けてるんじゃなかろうかとは思う。オメラスから去った人はどこに行ったのか?

追記

上に書いたように「世界は閉じ始めている」として、"人々が離れている"と考えていたけれど、ある意味でそれこそが共同体なのかと振り返って思う。

単体がより合理的でも、共通善として最小単位で2人いれば共同体になるなら、お互いの世界を共依存的に周りに存在を与えながら生きられれば良いかも。

「信用」が損なわれることのないシステムがあれば、最小単位2人が交わる共同体は共通善に近づけるのかも。オメラスから去る人は二人のペアかも。

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