「アイデンティティが人を殺す」を読んで、僕にできることってなんだろう?を問う

投稿日:2019年7月17日
更新日:

たくさんの帰属を持って生きるアミン・アマルーフさんが書いた「アイデンティティが人を殺す」という本を読んで、他文化の一個人の考えとモヤモヤが繋がったなぁと思ったし、そういうのが最近やたら多い。

モヤモヤは本になるほど可視化しているので、いま出版した人たちの思惑を含め、一部の人同士で起きているトレンドだと思う。

ダイバーシティと言いつつ、多元化する世界は閉じ始めていると感じる今。どうするか著者の考えが本にあり、僕にできることってなんだろう?と感想を残す。

書くことは以下の2つ

  1. 「アイデンティティが人を殺す」の感想
  2. 少数派は宗教を知ることから始める

個人的な帰結としては、「世界共通言語が欲しい、それはエスペラント語ではなくユング的な」で終わりです。

「アイデンティティが人を殺す」の要約と主張

要約と主張

アイデンティティは、国籍、宗教、文化、言葉と、複雑な背景でもって、複合して個をなす。

みんな分かってるのに、実際はステレオタイプに敵か味方かを作りたがる。あまつさえ「西洋」は浸食してくる。これじゃ争いになるだけじゃない。

案として、帰属に結びつく「言語」は大切でしょう、母国語、英語、そして・・・。

という全体を大雑把に要約

苦労しただろうに、人を諦めず、終始に思いやりのある優しさを感じた本でした。
以下の引用から先がとくに優しく、そして「前向きに生きる」を感じる

宗教が人々やその歴史に与える影響は過剰なほど重く見られているのに、人々とその歴史のほうが宗教に与える影響はさほど重視されていないということです。
p082

著者は歴史的にもダイバーなレバノンで産まれ20代まで過ごし、そこからフランスへ移住する背景で、宗教も複雑、言語も複数を操る。

複数の帰属でもって現在進行形で変化しながら一人の個を成す。あなたは「レバノン人」ですか?「フランス人」ですか?「違うだろー」って本

【感想】この本は「日本人」におすすめ!

この本、強いタイトルの新刊だったので手に取ったが、フランスで出版されたのは1998年だという。つまり20年の時差でもって翻訳され日本で流通したことを読後に知って、新鮮だったのに複雑な気持ちから「トレンドと解釈」し自身の中でバランスを取った。

社会心理学ではバランス理論という考えがあるらしく、多くの人間はバランスが保たれていない状態を維持できない。帰属を共有し共通点に意味を求めて生きる、整合性をなんとか保ちながら。理解できないと攻撃的になる。

「〇〇だから→こうなる」というシンプルな帰結が人には必要

誰か偉い人が言った「敵か味方か分からない人は、結果的に他方から敵視される」、これマキャベリが君主論で俯瞰して語ったアレだと認識してたがソースが見つからない。僕の"中二的妄想"だとしても、敵か味方かを人は普遍的に判断すると言いたい。

発する方にも受け取る方にも複数の帰属があるのに、単一で見る人間の乱暴さ。大切なのはお互いを知ることで、そしてあえて括るけれど、世界を一つの側面から見る土壌しかない日本人にこの本は良いと思った。

宗教について知っていますか?

日本の人口が1年で大きく減ったとニュースになりました。
日本人は1億2千万人いるらしいです。

ちなみに

  • キリスト教徒は22億人
  • イスラム教徒は16億人(2010年)

宗教が何のために生まれ、何に使われてきたかはさておき、日本人という集まりと比べたらその数の差に驚く。

宗教について知らない日本人は、知るべき。まずそこからじゃないかと1億2千万人に問う。

少数派は弱いから、知るべき

言語に守られている日本は、多様性といいつつ声の大きい主張だけ世界から届き、断片的にしか見ることや考えることができない土壌だと今でも感じる。

僕なんぞ英語喋れないどころか、隣人もよく分からないのに、グローバルなんて言えたもんじゃない。さらには僕より優秀な人が英語できないの見てると、そういう教育を良しとしている土壌は間違いなく日本にある。

良い面・悪い面があるのは理解できても、少数派は滅ぶと歴史は言っていて、これからどんどん少数派が加速する僕らは、知ることが少なくとも多数派から家族を守ることになるのでは? 

無視する選択もないから、知るべき

今なお宗教に救われている人は多いのに、多数の日本人は宗教を自ら敬遠している節があるとすら感じる。

  • もともと仏教ベース
  • キリスト教やイスラム教などの一神教になじみがない
  • 信長のおかげ
  • オウムが起こした事件
  • マルチ商法と変わんないレベルの周りでのトラブル

こんなイメージから意識的に避けている気がするし、それが「日本人帰属」とすれば上に書いたように世界では通用しない。少数派だから。

イスラム教と聞いて、あなたがどう思うかは自由だが、これからの世界ではキリスト教徒の数をイスラム教徒が上回ると言われているようですよ。理由は、帰属性が民族間で持ち越されるとして、今のイスラム教徒の人口が他に比べ増えるからという理屈です。

無宗教がありえない過激派に「おれ日本人だから!!」はまったく通用しません。はい、今あなた滅びました(救済された)。それに抵抗あるなら知るべきでしょう。

「仕事教」という宗教が無くなっていく

言葉遊びかもしれないけれど、宗教を救いのコミュニティだと解釈すれば、「仕事」も宗教と同じようなイメージにできる。

一昔前のサラリーマンは仕事教に入る教育によって大多数が救われていたし、それでよかった。仕事にお金以上の価値を感じて身を粉にしていた人たちは多く、子に肯定的に教え伝えるのが良しとされていたのだから、自分が救われた教えを布教する宗教です。救世主は社長か、脂ぎった会長でした、今までありがとうございました。

小さい島国の新興宗教と同じような会社が日本にゴロゴロしていて、そういう帰属性を持つ人らが「1億人」ぐらいいるも、それが躓いてバラバラになっている気がする。良いか悪いか、「少数派が弱った所」に西洋がジワリジワリと言葉の壁を超えて入ってくる

「日本人は多神教だからね」なんつって実際は何かにすがる方が楽なので、無意識でも何らかのイデオロギーで布教されてんのさ

日本人と括って終わるしかないモヤモヤしたレベルにいる

日本人アイデンティティーを持つ自分の帰属アッピールでもって断っておくと、僕は日本で産まれ、日本で育ち、無宗教で、こういう箸にも棒にも掛からぬ投稿を自分のブログに残すぐらい時間に余裕があって、ポンコツな人間たちは反出生主義が勝って最後は滅ぶのがゴールだと思っているクチです。ちなみにヴィーガンではない、永遠の21才、JDです。

ここから今こそユングに回帰して、日本人帰属を活かして、最終的に心がつながるための世界共通言語が欲しい。それは何か!を書こうと思ってたけれど、もう本の感想ではなく僕のSF感の垂れ流しになるなぁと思ったので、ここらで書くのを終えます。

やってみせ言って聞かせてなんたらら、山本五十六だったと思いますが、そういう事で、SFたれ流すよりも自分がやりたい事、自分ができることの理由が見えてきたので良しとします。

本の感想としては「日本人はまず宗教を知ろう!」という結局"括って"啓蒙して終わりです。言語を学ぼう!という括らずに終わった本と違う着地にしたのは、僕が日本人を閉鎖的に見ていて帰属を考えた結果ですが若干のモヤモヤは否めません。まずできるところからと思ったのですが、どうなんでしょう?

10年単位で預言書を出しているアミン・アマルーフさん

ちなみに「アイデンティティが人を殺す」は20年前の本でしたが、同じ著者アミン・アマルーフさんが2009年に書いた「世界の混乱」という本が9月に日本で発売するようです。

フランスでは、2019年3月13日に「Le Naufrage des civilisations」(文明の難破 )を発売されていますので、ここまでの翻訳本が出てくる流れはあると思います。というか読みたいです。

文明の難破ってタイトルからすれば、完全にアメリカナイズドされることで、壊したのに、離れていくやんけ!勝手やん!という呆れを感じますが、どうなんでしょう。読みたいです、ありがとうございました。

-読書感想

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