映画「スノーデン」を見た感想。今の結果が自由の限界だろう。

投稿日:2019年5月27日
更新日:

この映画は誰にも薦めない。しかし面白い。

あくまで内容はフィクションで、実話をもとに脚色した作品だという。大人の事情で濁しているに過ぎずとてもリアル。実際のスノーデンは今なおロシアから出られずにいる。

作品の良い所は、見る人に知識が無くてもリバタリアンなスノーデンの生き方が理解でき、映画としてちゃんと盛り上がって、ゴールまでたどりつくこと。

もう終わった過去の話で、「あなたはどう考えますか?」に直喩しなかったのは特に良かった。

見る側も「怖いね~」とか「結局ロシアにいて無責任だろ!」で終わったりできる。まるでそれ以外のことなんて何も無いかのように。みんなバカじゃない、本当は気付いている。

この映画から得られることはない

この映画を見たからって得られることはない。

たとえ100%事実で、150%、200%の"現実"があったとしても、僕らは次の3つを知って何もできないから。

1.セキュリティ意識の限界を知る

物語のキー「SNSだろうが電話だろうが、何から何まで全部監視してるシステムがあったよ」に対してセキュリティどうしたらいいでしょう?

スノーデンが映画でやってたように、画面カメラを塞ぐしかできない。そしてスノーデンが「Google使うな!」言ったって僕ら生活できないんだもの。便利を捨てることってできない。

誰に監視され、いつ使われるかという事が分かっていて、みんな見ようとしていないのが事実

2.自分事にならないレベルだと知る

さらには規模が大きすぎて、自分事として感じない問題がある。

身近な所で、「一人当たり何百万という借金で産まれてくるよ」と言われてどうすることができる?そして「どうしましょうか?」と議論する義務教育がこの国にはないと思う。

じゃあ市場原理に従い、頑張って波に乗って生きるのが正しいよね。
が、大多数からした生き方。これぞ最大幸福。

最近一部で流行ったファクトフルネスという本に書いてあったのは、僕らが良く使う「あの国」という表現は「実数」を知って使うのが大事よと示されていた。その先にある答えが、僕らは溺れない海で波乗りできてるんだよ、です。「あの国」の基準は"減っている"そうな。

FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

つまり最大幸福の神が振りかざすムチに従って、僕らは生かされている。自分事にならないレベルの物語やファクトを知って何ができるか?与えられたカードは少ない、自分事にならないレベルは考えられない。

3.自由の限界を知る

スノーデンはリバタリアンで、これって間違ってるよーという自分の正義に従って行動した。

彼は多くの人より持っているカードが多く、選択が与えた規模や影響が大きかったので映画になるまで顕在化した。その落としどころとして、今ロシアで暮らしていて、出られずにいる。これが自由の限界だ。

言うなれば、適度な波があって溺れない海があるユートピアを壊そうとした人

映画を見ても何も得てないユートピアの住人は、理想郷の修復を図るだけで、スノーデンが壊そうとしたことは届かない今がある。

映画を見て得たこと

上に書いたよう拡大して解釈してくと、どんどんぼやけます。自分事でなくて良くなるので幸せな生活がおくれる。

見たくないものを見ない生存本能、認知バイアスによって人は生きるよう作られている。バイアスを抜けようと、あなたの隣、あなたの自分事に近づけて考えると、なかなか難しくなる。そのときは出口がない。

自分事になり、自由を求めたスノーデンは事を成して限界を知る。

実は多くの人に選択肢はなくて、「事がいつ起きるかを待ちながら生きている」と映画を見て気づける。見ても何も残らないエンターテイメント映画が、スノーデンだ。

スノーデン

スノーデン(字幕版)
再生時間:
134分
公開:
2017
おすすめ度:

2004年、9.11後の対テロ戦争を進める祖国アメリカに貢献したいと考えて軍に志願入隊したスノーデンが、足に大怪我を負って除隊を余儀なくされる。失意のさなかCIAに採用された彼は、持ち前のずば抜けたコンピュータの知識を教官に認められ、2007年にスイス・ジュネーヴへ派遣された。そこで目の当たりにしたのは、アメリカ政府が対テロ諜報活動の名のもと、世界中のメール、チャット、SNSを監視し、膨大な情報を収集している実態だった。やがてNSAのスタッフとして東京の横田基地、ハワイのCIA工作センターへと赴任し、民主主義と個人の自由を揺るがす政府への不信をいっそう募らせたスノーデンは、恋人のリンゼイをハワイの自宅に残し、命がけの告発に踏みきるのだった…。 Rating PG12 (c)2016 SACHA, INC. ALL RIGHTS RESERVED.

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