「日本人の読書量や読書時間が少ない」としてよく使われるソース(世界との比較)

投稿日:2019年7月29日
更新日:

他の人の「読書量」が気になったとき、参考になりそうなリンクを集めています。

  • 日本人は本をどれくらい読むのか 
  • 世界と比べた日本人の読書量 
  • 世界の人たちの読書量 
  • どの国がよく本を読むのかランキング 
  • 所得と読書量との関係 

こういうのが知りたい時に使えるかもしれない調査結果サーベイです

2019年7月に日本語と英語でGoogle検索をうろうろしました

  • 「日本人は読書量が少ない」
  • 「日本人は読書時間が少ない」

とかでよく使われている情報元や、元になり得るかもなリスト

文化庁「国語に関する世論調査」平成25年度

文化庁による「読書量」に関する調査。25年度、2014年3月の調査結果です。多数のサイトでよく引用されているイメージがありました。

平成 25 年度「国語に関する世論調査」の結果の概要

調査対象 全国の15歳以上の男女
調査時期 平成26年3月
調査方法 一般社団法人中央調査社に委託し個別面接調査を実施

調査対象総数 3473人
有効回答数(率)2028人(58.4%)

以下に一部を引用

1ヶ月に読む本の冊数

  • 読まない:47.5% 
  • 1-2冊:34.5% 
  • 3-4冊:10.9% 
  • 5-6冊: 3.4% 
  • 7冊以上: 3.6% 

「読まない:47.5%」から
過去の年齢別データと比較 ↓

  • 70歳以上:59.6%(14年度:51.3%)
  • 60代  :47.8%(14年度:44.4%)
  • 30代  :45.5%(14年度:29.6%)
  • 50代  :44.3%(14年度:39%)
  • 16~19歳:42.7%(14年度:34.8%)
  • 40代  :40.7%(14年度:28.5%)
  • 20代  :40.5%(14年度:31.3%)

結果

過去と比較し、すべての年代で「1ヶ月に1冊も本を読まない人」の割合が増えている(20年度から見ると変化は少ない)

また、「読書量は以前に比べて減っているか、増えているか」の調査に、65.1%が「減っている」と回答

全体65.1%の「減っている」と回答した人に、減っている理由を尋ねた結果が下の項目(選択肢から2択までの回答)

減っている理由

  • 「仕事や勉強が忙しくて読む時間がない」:51.3%
  • 「視力などの健康上の理由」:34.4%
  • 「情報機器で時間が取られる」:26.3%
  • 「テレビの方が魅力的である」:21.8%

ほか、「魅力的な本が減っている:8.5%」「読書の必要性を感じない:6.6%」「近所に本屋や図書館がない:3.8%」「良い本の選び方が分からない:3.6%」「学校での読書指導が十分ではない0.5%」などの項目がある。

20年度との比較では、「情報機器で時間が取られる」の割合が12ポイント高くなっている。

25年度の世論調査で個人的に気になる点

  • 本の種類には、漫画や雑誌なども含まれているか?

→おそらく「漫画や雑誌なども含まれている」。理由は、同調査内に「電子書籍(雑誌や漫画も含む)を利用しているか<問15>」の項目があったため。

  • 最新との比較が不明、知りたい。とくに電子書籍の利用に関して

→過去調査は14年度、20年度、25年度だったので、そろそろ?

 

文化庁の調査結果からは以上

類似した新しい結果としては以下の「毎日新聞の調査(2018年6月)」と、「読売新聞の調査(2018年9-10月)」もあった。

毎日新聞 第72回読書世論調査・第64回学校読書調査(2018年)

毎日新聞主催の歴史ある読書世論調査2つ

  • 「読書世論調査」16歳以上の男女を対象
  • 「学校読書調査」小学校4年生から高校生までを対象

ともに2018年6月の調査内容

1.第72回 読書世論調査

毎日新聞が戦後間もない1947年から実施している読書世論調査が今年、第72回を数えました。全国の16歳以上の男女3600人を対象に郵送で行ない、回答率は65%でした。

毎日新聞:メディア 読書している? 本屋なら出合える

ほか、毎日新聞2018年10月26日 朝刊 に掲載

2.第64回 学校読書調査

調査者:全国学校図書館協議会、毎日新聞社
調査時期:2018年6月第1・2週
調査対象:全国の小学生(4~6年生)・中学生(1~3年生)・高校生(1~3年生)の抽出調査
《小・中学校は都市規模別、高校は学科別にサンプル校を抽出し、各学年1クラスで実施》
 小学生:2730人  中学生:2714人  高校生:2976人

全国学校図書館協議会:「学校図書調査」の結果

読売新聞 2018年9~10月 郵送全国世論調査「読書週間」

【調査方法】全国の18歳以上の有権者から無作為に3000人(250地点、層化2段無作為抽出法)を選び、郵送法で実施した。9月4日に調査票を対象者に郵送し、10月11日までに返送されたのは2284。対象者以外による回答などを除くと有効回答は2170。回答率72%。

読売新聞:2018年9~10月 郵送全国世論調査「読書週間」

新聞社の調査は以上2件

学生メインの調査も見つけたのが次の項目

大学生協組合 第54回学生生活実態調査の概要報告

全国大学生協同組合連合の実施
読書量よりも、「読書時間」に重きを置いた調査

3.日常生活について > (2)読書時間(図表15~18)

  • 調査実施時期:2018年10〜11月
  • 調査対象:全国の国公立および私立大学の学部学生
  • 回収数:10,980(30大学・回収率35.2%)
  • 調査方法:Web調査(郵送またはメールで調査依頼し、Web上の画面から回答)

全国大学生協同組合連合:第54回学生生活実態調査の概要報告

国内のデータは以上

ざっと日本人の「読書」についてまとめる

ここまでの国内データを見て、母体が多い方をふんわり書く

  • 日本人は半分ぐらいが時間なくて本を読めない
  • 日本人は半分ぐらいが本を読んでいない
  • 日本人は3割以上が読まなくても困っていない
  • 月に1-2冊読む人が35%ぐらいで、減ってるかも

つづいてグローバルを見てみる。世界の読書量ランキング系

30ヵ国の読書時間ランキング NOP World Culture Score Index

世界の読書時間ランキングとして、NOP Worldのデータを引用しているサイトが国内・海外ともに多い印象を受けたのでリストする。しかし古くて信ぴょう性が分からない

調査内容

  • 30ヵ国を調査した「読書時間」の調査、ランキング

と書いたが、詳しく調べると

消費者が1週間当たりで「テレビ、ラジオ、ネット、読書」に費やす時間を振り分けたうち、読書時間を各国で比較したもの。

30ヵ国を対象にした、読書時間のランキング

1週間あたり、読書に費やす時間

  1. インド:10.7 時間
  2. タイ:9.4 時間
  3. 中国:8.0 時間
  4. フィリピン:7.6 時間
  5. エジプト:7.5 時間
  6. チェコ共和国:7.4 時間
  7. ロシア:7.1 時間
  8. スウェーデン:6.9 時間
  9. フランス:6.9 時間
  10. ハンガリー:6.8 時間
  11. サウジアラビア:6.8 時間
  12. 香港:6.7 時間
  13. ポーランド:6.5 時間
  14. グローバル:6.5 時間
  15. ベネズエラ:6.4 時間
  16. 南アフリカ:6.3 時間
  17. オーストラリア:6.3 時間
  18. インドネシア:6.0 時間
  19. アルゼンチン:5.9 時間
  20. トルコ:5.9 時間
  21. スペイン:5.8 時間
  22. カナダ:5.8 時間
  23. ドイツ:5.7 時間
  24. アメリカ:5.7 時間
  25. イタリア:5.6 時間
  26. メキシコ:5.5 時間
  27. イギリス:5.3 時間
  28. ブラジル:5.2 時間
  29. 台湾:5.0 時間
  30. 日本:4.1 時間
  31. 韓国:3.1 時間

うさんくせぇw

「本の読書」として聞かれたか、「文字のReading」として聞かれたか分からない。「本」だとしても各国の可処分時間の余裕次第なイメージがある。

2位にいるタイ、4位にいるフィリピンなんか、検索すると「タイ人は本を全然読まない!」とかがゴロゴロ出てくる。このデータを元に「インド人は世界一本を読む!!」なんて声の大きい恣意的な主張を鵜呑みにできないと思う。

The Culture Score Index Series is based on further analysis of the NOP World Report Reports Worldwide survey, which includes in-depth personal interviews with more than 30,000 people age 13 and older in 30 countries between December 2004 and February 2005. The data are weighted to the sampled population in each country.

  • 2004年12月-2005年2月まで
  • 30ヵ国、13歳以上の3万人を対象(IN-Depth personal interviews

元リンクサイトが404のため、リンク無し※2

上記データは、過去のアーカイブ情報を参考にしました。

※2 多くの国内・海外サイトが、このリンクをソースと引用していますが、404でデータが残っていません。これは、NOP Worldがドイツの調査会社であるGfKに買収されたからだと思われますが詳細不明です。

そして買収した側である「GfK」によるデータが次の項目

GfK 読書頻度に関するグローバル調査(Frequency of reading books)

上の古いデータを一新し、NOP Worldを買収したドイツの調査会社GfKが「読書頻度に関する調査 」を2017年3月に発表していました。

  • 対象:17ヵ国 22000人のインターネットユーザーに対して
  • 調査方法:各国のオンライン人口の構成比にあわせたウエイトバック集計(15歳以上)

GfK - Frequency of reading books

問:本をどのくらいの頻度で読むかチェックする内容

  • 毎日またはほとんどの日
  • 少なくとも週に1回
  • 月に1回
  • あまり
  • 読まない

全体の結果は以下の表

ほぼ毎日(%)週1(%)月1(%)読まない
中国36341614
スペイン32251627
イギリス32241628
イタリア30261925
米国30251629
ロシア29301625
カナダ29221633
フランス27211933
アルゼンチン26272027
ブラジル26271829
ドイツ25251832
オーストラリア23192038
メキシコ22302424
オランダ22201543
日本20241640
ベルギー19182043
韓国13242241

中国の人は本をめっちゃ読む。

逆に本を読まないのは、オランダ・ベルギー・日本・韓国の人たち。特にオランダと韓国はまったく読まない人の数値が高い(表の「読まない」は"あまり派"と"まったく派"を合わせた数字)

所得別グループから見た、読書量とお金持ちラインについて

所得世帯毎日(%)週1(%)月1(%)あまり読まない(%)
高所得353215143
中の上293117175
中の下292717207
低所得2424202110

High income households read books more regularly than low income

データの詳細を見ると分かるが、「高所得世帯は、低所得よりも定期的に本を読んでいる」

  • 本を読むからお金持ちなのか
  • お金持ちだから本を読むのか

卵が先かうんぬんは偉い人の論文に任せるが、所得別グループで見たお金持ちラインはある。

特に次の二つの間

  • 少なくとも週に1回
  • 月に1回

この差で、グローバルに見て所得別グループの山なりが変わるのは注目したいところ

中国人はどれぐらい本を読んでいるか

上に書いた調査によるところ中国人には次の傾向がある

  • 中国人は世界的に見て読書時間が長い(世界3位 2005年)
  • 中国人は世界的に見ても本を読む頻度が多い(世界1位 2017)

では、中国人はどれぐらいの本を実際に読んでいるか

二つ情報があった(日本語で検索しただけ)

1.全国国民閲読調査

「全国国民閲読調査」という毎年のように行われているレポートの第15回の結果によれば、年間1人あたり4.66冊(書籍)を読んでいるようだ。2017年の情報

中国・本の情報館:「第15回 全国国民閲読調査」レポート 

2.アリババによる2018中国人読書報告

ECプラットホームのトップ Alibaba(アリババ)によれば、紙の本は1人当たり5.5冊の流通があるようだ。2018年の情報

人民網:アリババが2018年中国人読書報告を発表 読書人口最多は上海

日本人と中国人を比較

上の項目で書いたとおり、「中国人」はだいたい年間で5冊ほど書籍を読むそうな。思ったより少ないというのが印象ですが、中国はご存知の通り人口が多い。

  • 中国の人口 13.9億人
  • 日本の人口  1億2千万人

日本人は「読書時間が世界的に見ても短く」「月に1冊読むか読まないかが大半」というのが調査結果だった。

それぞれの国の「読む人」で考えると、約のだいたいで次のようになる

  • 中国の読む人 8億2千万人
  • 日本の読む人 5千7百万人

あとは次のあたりをどう考えるか

  • 「日本人の読む人」には、恐らく漫画や雑誌なども含まれている。
  • 中国は書籍だけの成人(18歳)
  • 中国は年間10冊以上の書籍を読む成人が10.2%、デジタル書籍は5.4%(2017年)
  • この数値は2018年にアップしている(アリババ曰く)
  • 日本人は2014年で月に1-2冊読む人が34.5%(2018年は微減かも)
  • 読む頻度は圧倒的世界1位が中国
  • 日本は17ヵ国で下から3-4番目

母体が少ない+どんどん読む人が減っていると考えるなら、イメージとして日本人は本を読む人が少ないと思って間違いないかと思いました。

-読書感想

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